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腎疾患

腎疾患とは

 「尿路疾患」の項目では膀胱より先の下部尿路についてお話ししましたが、こちらでは尿路の一番奥、腎臓の話をしていきます。

 腎臓とは血液を濾過しつつ必要なものを再吸収し、体に有害な物質を効率よく排出するための臓器です。ここが病気になってしまうと毒素を捨てることができず、最終的には尿毒症という症状に至ります。また、これ以外にも腎臓は血液を作ることを指示するホルモンの分泌源として重要な役目を持っており、腎疾患によってこの機能が弱まると貧血を引き起こすこともあります。

感染症

 腎臓に菌が入り込むルートは2通りあります。1つは下部尿路の感染が上流へ遡るルート、もう1つは、まれではありますが、全身感染を起こした状態で血液中から腎臓へ入り込むルートです。ただし後者についてはすでに菌血症あるいは敗血症という重い病態ですので、今回は前者についてのみ触れていきます。

 下部尿路の感染症から100%腎臓への感染が起きるわけではありません。基本的には腎臓から膀胱にかけて尿の流れがあるので、菌は入り込めないようになっています。腎臓にたどり着くためにはこれを乗り越えなければなりません。逆に言えば流れが滞った状態ならば腎臓まで到達する可能性があります。具体的には感染性膀胱炎の状態で、おしっこを出せなくなると、流れが停滞あるいは逆流して、腎臓に菌が入り込むことがあります。尿結石が詰まってしまったり、尿道が腫れて狭まってしまったり、排尿痛のため過度に我慢してしまったり、といったケースが考えられます。

 また、圧迫排尿を行うと膀胱中の尿が腎臓側へ逆流することがあります。介護のために日常的に圧迫排尿を行っている方は留意してあげてください。

腎不全

 炎症や外傷、腫瘍など様々な原因で腎臓機能が低下すると、尿の精製や毒素の排出ができなくなってしまいます。この状態を総称して腎障害や腎不全と言います。これらはさらに、病気の影響で一時的に腎機能が低下している急性と、腎臓自体が壊れてしまう慢性の2つに分けられます。急性の場合は原因となっている病気が治れば回復することもありますが、慢性の場合は、腎臓は再生し辛いという性質の為回復は望めず、悪化させないというのがポイントになってきます。また、回復が望めるとはいえ急性腎障害の場合は直接命に関わる状態なので油断はできません。

 腎不全の状態が長く続くと、蓄積された毒素の影響で尿毒症と呼ばれる症状が現れます。消化管粘膜が弱り吐き気などの症状が現れたり、歯肉炎を生じたりします。

対策・治療法

 感染症の対策は明確です。下部尿路感染症から派生するものなので、下部尿路感染症にならないようにする、早期発見早期治療に努めるに尽きます。抗生剤の投与で回復も望めますが長い時間がかかりますし、重度ならば手術での腎臓摘出も選択肢に入れなければなりません。そしてまた、いずれにせよ腎臓へのダメージが大きいと腎不全へと進行する恐れもあります。下部尿路感染症への注意を欠かさないようにしましょう。

 急性腎障害の場合は、その原因となる基礎疾患があるはずです。基礎疾患を見つけ、その治療をすることが最大の目的となります。またこの急性期に受ける腎臓のダメージが大きかった場合、基礎疾患の治癒後も慢性腎不全として症状が残ることもあります。こうなったらうまく付き合っていくしかありません。

 慢性腎不全は、繰り返しますが、症状が悪化しないようにうまく付き合っていくしかありません。またそのためにはまだ症状が軽いうちに見つける必要があります。ご自宅で見つけられる兆候は、脱水と多飲多尿の2点でしょう。腎不全の末期になると尿生産が停止してしまい尿量が減りますが、そこに至るまでならばかえって尿量が増加する傾向にあります。血液を濾過し、必要なものを再吸収する段階に不具合が起き、薄い尿を多量に排泄します。その結果体内から水が足りなくなり、脱水状態となり、それを解決するために水を多く飲むようになります。チェックするポイントは3つ。まずは尿量と、可能ならその色です。猫砂やペットシーツに出したものならばその大きさ、広がりを確認しましょう。お散歩中や床などにしたときは直接量や色を確認できます。2つ目は飲水量です。ボトルタイプならばきっちり量れますが、お皿に出したり蛇口から直接飲んだりするときは推察するしかありません。お水を飲む回数や、お皿に向かっている時間などから考えることもできます。そして3つ目は脱水状態の把握です。背中の皮膚を摘まみ上げることで確認できます。皮膚を摘まみ、捻る。もちろん痛くならない程度で構いません。摘まみ上げた皮膚がスムーズに平らに戻るなら脱水の心配はありません。もし摘まんだ部分がテントのように立ち上がったままなら脱水の可能性があります。どれか1つが当てはまれば即座に腎不全というわけではありませんが、食欲の低下などと合わせて見つかれば心配してしてもいいでしょう。また、高齢の猫はかなり高い確率で腎不全を患っていることが知られています。自由にふるまう動物なので兆候を捉え辛くはありますが、猫を飼われている方は注意してあげてください。

 治療法として一番長い付き合いになるのは食事療法です。様々なメーカーが腎不全用の療法食を作っています。これだけでも長期間維持ができる子も少なからずいます。そして薬です。腎臓を直接再生させることはできませんが機能をサポートしたり、腎不全から現れる様々な症状を緩和させるために使用します。慢性的な脱水もありますので、点滴も併用します。特に頻繁な点滴が必要となる場合は、通院ではなくご自宅でご家族の手で点滴を行うという選択肢もあります。

 腎疾患で最も問題になり、かつ最も身近な病気は慢性腎不全でしょう。早期に発見し適切な治療を施すことができれば健康寿命の延長につながります。尿路疾患の確認と並行してよく観察してあげましょう。

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