動物界脊索動物門哺乳網ネコ目(食肉目)ネコ科ネコ族イエネコ……が、学術的なネコの位置づけです。さらに細かく言うとヨーロッパヤマネコの亜種とされています。学名でFelis silvestris catus、利口なヤマネコといった意味合いです。catの語源だと思いますけど、利口な動物って認識は昔からだったんですね。知らなくても全く困りません。様々な品種はありますがそれらはすべてこの「イエネコ」のなかの話ですね。
ネコの飼育例はおよそ9500年前に遡ります。その時点からの連続性は不明確ですが、紀元前3000年ころのエジプトで家畜として固定されたとされています。また日本に来たのはさらに遅く、奈良時代とのことです。イヌに比べてずいぶん遅いですが、イヌが猟犬や番犬として早くから人間のパートナーとなったのに対し、ネコはネズミなどの小動物が大発生するとき以外では、人間と獲物を奪い合うライバルだったためと考えられています。その後人間の生活が安定し、穀物を保管して守る必要性ができてからようやくネコの役割が登場しました。
ネコの起源はリビアヤマネコと言われています。もともと砂漠地帯に住んでいた動物を祖先に持つので、その特性を受け継いでいます。その結果として無視できない病気が多くなっています。腎臓病です。砂漠では水を無駄にできないので、尿からできるだけ水分を再吸収する必要がありました。そのため腎臓にかかる負担が大きく、現在のネコも腎臓病になりやすいとされています。目に見えるところだと飲水量と尿量に変化が現れるので注意するようにしてください。品種改良の歴史が浅いので極端な形態や、それに伴う病気を持つネコはイヌほど多くありません。しかしながら最近流行しているスコティッシュフォールドは、あの独特な耳を作り出す遺伝子の影響で関節の病気になりやすいとされています。その事実が判明してから交配に配慮されてはいますが、留意しておいてください。
ネコの寿命は14~18歳くらいといわれています。これはあくまで屋内飼育の話で、野良や屋外飼育では短く、4~6歳というデータもあります。長生きしてもらうためにはやはり屋内飼育が有利というのは間違いありません。交通事故はありえませんしね。屋内だと運動量の心配もありますが、イヌとは違い三次元的な動きができるのがネコの特徴です。キャットタワーや文字通りの意味でのキャットウォークを整備することで十分な運動が可能です。高いところが安心する性格の場合は、むしろこう言った設備が無いとどんどん臆病になってしまうこともあります。ストレス軽減のためにもちょっとしたリフォームを考えてみては?
余談。個人的には野良猫の存在というのは心休まるものなのですが、彼らがしでかす問題について。トイレやアレルギーの問題もそうなんですが、ネコは肉食なんですよね。小動物を捕まえて食べます。地域によっては天然記念物や絶滅危惧種などの保護動物を捕食してしまうという問題があるようです。食については止めることは難しく、去勢不妊手術をした地域猫として管理をしたところで避けがたい問題ではないかと思われます。やっぱり完全室内飼育、野良猫の撲滅を目指すのが最終目標かなぁ? と思わざるをえません。名案があれば教えてください。
余談その2。大型猫について。猫好きの方、あのふわふわの尻尾と体に文字通り包まれたいと思ったことありませんか? 大型猫、セントバーナードの包容力を持ったネコ、憧れます。しかし厳しい現実があります。体重を見てみましょう。セントバーナード50~91㎏。このサイズのネコは……? いました、チーター35~70㎏、ヒョウ30~80㎏。飼いたいけどちょっと命が惜しいですね。大型猫、それはいわゆる猛獣でした。
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