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子宮蓄膿症

子宮蓄膿症とは

 子宮蓄膿症とは読んで字のごとく、子宮に膿が溜まってしまう病気です。人間だと蓄膿症というと鼻の奥に膿が溜まる病気がイメージしやすく、市販薬も多くあることから軽い印象を受けがちですが、この病気は犬の命を奪うとても重要な病気です。

 子宮の病気なので当然オスには無く、不妊手術をしてしまえばかかることはありません。一方で不妊手術をしなかった場合、9~10歳を超えてくると高確率で発症します。子宮内に細菌が入り込み、膿が溜まります。強い炎症の影響や細菌が全身に蔓延する(敗血症)結果全身状態が悪化し、多臓器不全や腹膜炎、播種性血管内凝固(DIC)などを経て死に至ります。

症状

 全身症状としては熱が出たり食欲が落ちたり元気が無かったり、なんとなく調子が悪いのかな? と見えることのほか、多飲多尿が良く見られます。そして時に陰部から膿が排泄され、これによって異常に気づく方も多くいます。すべての症例で膿が出てくるわけではないのでご注意ください。また子宮に膿が溜まった結果、下腹部が膨れてくることもあります。さらに症状が進行すると急性腎不全やDICが現れ、子宮が破れて膿が溢れてしまうと一気に腹膜炎が進行します。

 また、発症時期は性周期、ひいてはホルモン分泌と大きく関係しています。犬が発情し排卵が起きると、子宮は妊娠のための待機状態となります。実はこの状態は抵抗力が落ちており、細菌感染が起きやすい時期なのです。妊娠・出産を経験していない高齢犬や、長く妊娠していない犬では特に注意です。また具体的な時期としては、発情出血(いわゆる生理)が起きてから1~2か月後が多くなります。この時期が抵抗力が最も低くなる時期です。生理がはっきりしない子ではわかりづらいですが、不妊手術をしていない高齢犬の場合は発情後1~2か月の間は体調に用心してください。

対策・治療法

 最も確実な予防法は、早期に不妊手術を受けてしまうことです。子宮卵巣摘出術を受けていれば、膿が溜まる場所そのものがありませんので間違いありません。しかしながら様々な事情により不妊手術をしない・できない子の場合は完全な予防と言うのはできません。定期的に出産するといったところでしょうか? 繁殖犬でない限り現実的ではありませんね。また早期に不妊手術を受けることは、乳癌の発症リスクの低下というメリットもあります。もし不妊手術について迷っているのであれば、前向きに考えてください。

 では発症したらどうなるでしょうか? これも最も確実な方法は手術です。溜まっている膿と細菌を子宮ごと根こそぎ取り除き、必要に応じてお腹の中を洗浄します。追加で抗生剤を使用して全身に散らばった細菌を退治しつつ体調を安定させれば完了です。やること自体はシンプルですが、体調が悪い時の緊急手術となりますので相応のリスクが付いて回ります。

 では手術せずに内科的に治療する方法はどうでしょう? 感染症だから抗生剤で治るだろう……というのは間違いです。細菌がいるのは体内ではなく、多量の膿と共に子宮内=厳密にいえば体外に相当します。薬を使っても届きづらく、また膿に阻まれて効きづらくもあります。一時的に快方に向かうことはあっても完全回復は望めません。またホルモンの影響で感染しやすい状態が続いていることも治りにくさに拍車をかけます。

 しかし内科的に治療する方法が無いわけではありません。件のホルモンの影響を抑えることで抵抗力と感染のしやすさを元に戻し、かつ排膿を促す薬が存在します。かつては子宮破裂のリスクがあるものでしたが新薬が開発されており、国内未承認ながら一部で使用されています。当院ではこちらの薬を用意しています。ただしこの治療法にもリスクはあります。1つには病態や基礎疾患によっては効果が得られない可能性があること。また治療に時間がかかること。そして、ほぼ確実に再発があることが挙げられます。基本的には手術ができない場合(繁殖犬、全身状態が悪いなど)の方法としてご理解ください。さらに繰り返しますが次回の発情のあとに再発することがほぼ確実なので、治療後体調が改善してから改めて不妊手術を行うことをお勧めします。

猫の子宮蓄膿症

 ここまで犬の子宮蓄膿症について述べてきましたが、猫にも同じ病気は存在します。ただし猫は犬とは繁殖生理が異なり自然排卵が起こらず、その後の黄体期=発症しやすい時期も通常は無いので症例数は多くありません。また、犬の場合とは逆に若い猫に発症することが多いようです。

 対策は犬に準じます。やはり早期に不妊手術を行って後顧の憂いを無くしてしまうのが一番でしょう。発症した場合の症状も犬と同様ですが、猫では多飲多尿はあまり見られません。治療の第一選択はこれも外科手術となります。内科治療も同様に可能ですが、同じリスクもありますのでご注意ください。

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