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コラム

上川河川敷に住む鳥

いろいろいますが、気になるものが

増えている気がします

 こんな様子見おぼえがありますか?

 新六斗橋の上流に生えている木の様子です。黒い鳥がたくさん止まっています。以前はこれのことをカラスと思っていました。しかしよく見ると姿勢が違ってたり、何より川を泳いだり潜ったりしています。調べてみるとどうにも”ウ”、漢字で書くと「鵜」のようです。長良川や鴨川が有名な鵜飼や、慣用句の「鵜呑みにする」の鵜です。ただし鵜飼のウはウミウとのことですが、上川のウは場所からしてカワウと思われます。

 食性は肉食。水中に潜り魚を食べます。そういえば諏訪湖のワカサギが食害を受けているとか聞いたような気もします。

 で、何が気になるかというと、すごく数が増えている気がするんです。少なくとも住処は変わりました。一昨年(2016年)の夏~冬はこの場所で見た覚えはありません。もっと上流、茅野寄りに同様になっていましたが、去年(2017年)の夏には姿を消し、いなくなったのかと思ってたら秋ごろに新六斗のあたりで見るようになりました。現在上川上流で河川改修を行っていたり、また去年の台風で水辺も荒れたりして移動しただけかもしれません。しかしそれはそれとして、その数です。実際に数えたわけではありませんが、カモのように編隊を組んで飛んできた10羽程度のウが川に降り立ち、そこにいた群れに合流したのを見ました。ぱっと見た感じで総数は10倍ほどいたようにも見えました。去年一昨年と上流で見た数はもっと少なかったはず。もっとも上流のポイントではバイパスを走行中に見るしかないので川面はなかなか見えませんが。

ウの話 出展wikipedia

 全国的にもウの数は増えているようです。戦後には一度総数3000羽以下まで減ったこともあったそうですが、2000年には5~6万羽、現在は推定で15万羽生息するとされています。公害規制による水質改善のために餌となる魚の生息数が増え、その結果増えたのではないか? とのことです。もっとも現在の数と、推定ではありますが江戸時代の数はあまり変わらないのではないか、との報告もあります。しかし当時と現在では森林の量が異なるために自然側のキャパシティが少なく、結果として数が問題視されているようです。

 そしてウの問題点。一つには食害があります。諏訪湖はもちろん、上川には産卵のためワカサギが多く遡上します。これを狙われたら諏訪湖のワカサギ産業が大打撃を受けます。魚用の網にウが誤って掛かってしまうと、魚とは段違いのパワーで網が壊れてしまうとの話もあります。また春から夏に放流されるアユやアマゴなど渓流魚の稚魚も狙われることでしょう。

 生活していれば当然出すものを出します。こちらの写真をご覧ください。

 同じ場所のウがいないときの写真です。日中ですので明度が高めです。木とその周囲が白くなっているのがよくわかりますが、これはウの糞によるものです。今は葉は落ちていますが、葉が糞で覆われて光合成が阻害され植物が枯れてしまうこともあると言います。また巣作りの際に生木の枝を折るという習性もあり、そのためにコロニーでは広範囲で植物が枯れることもあるそうです。河川敷や斜面では木の根に地面が支えられていることを考えると、ひょっとしたら災害の後押しになってしまうかも? という想像もしてしまいます。

 そしてまた、大規模なコロニーを形成した場合、現地の生態系に悪影響を与える恐れがあります。これについては幸か不幸か街中ですので現時点では影響は少ないかとは思いますが、地域によっては3万羽に及ぶコロニーを形成することもあるとのことで、油断はできないでしょう。

 こういった問題を受けてか、2007年に新たに狩猟対象に指定されたそうです。いや、狩猟はいいとしてもこんな街中で鉄砲なんて使えないでしょう……

これからどうなるか

 すぐにどうこうなるわけはないでしょうが、ここ数年諏訪湖のワカサギが安定していない状況で捕食動物が増えてしまっては悪い予想しかできません。諏訪湖の環境改善による漁獲量、生息数の増加は必要でしょうが、餌が増えればカワウも増えてしまうでしょう。なんとかカワウ自体を駆除する必要がありそうです。駆除によらない対策があればそれに越したことはありませんが。湖岸でないので観光業には影響は少なそうですね。しかし生木を折って枯らしてしまうとなると河川敷の桜が被害を受ける可能性があるのでしょうか?

 逆に利用は……鵜飼? やってみたら面白いかもしれないけどどうでしょう? そういえば夕方時折空から「ギャア」という声が響きますが、妻が見たところによるとこれもウのようだとのこと。観光資源にはなりそうにないなぁ。

 狩猟対象とのことですが、その肉質も羽の質も良くはなく、江戸時代でもありがたがられなかったそうです。どうしろと。このご時世だからマニアックな需要はあるかもしれません。

2018年1月19日

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